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白内障手術の問題点①
後発白内障 今の常識は未来の非常識

白内障手術は非常に完成度の高い手術です。成熟期に入った?と考えられる先生も多いと思います。
良い医療が実現して、より良い視力を多くの方が獲得できるようになったのはすばらしいことです。
では現状で完璧、十分だと思っている眼科医も多くいるかもしれません。しかし、僕にとってとてもそうとは思えない、まだまだ改善の余地は沢山あると思っています。

医療だと難しいと思いますので、一般的な例であげてみれば。。。
僕が中学生の時には、固定電話と公衆電話が主な通信手段でした。当時其れをおかしいと、不便すぎると思っていた人はほとんど居なかったでしょう。20年後、携帯電話が当たり前となり公衆電話が消滅しました。 携帯が無ければ不便すぎるのは誰も否定しませんよね?

医療も同じと思ってます。現状を常識と考え、当たり前で十分と思えばそこで進化は終了してしまいます。僕にはとてもそのようには思えません。不可能を可能にするんです。

まず一つあげます。

後発白内障 です。
ググればいくらでも出ます。世界中、日本中の眼科医はもちろん、これが当たり前で、其れがどうした、発生してYAGレーザーすれば良いでしょと思われるかもしれません。白内障手術は一度しか出来なくて、レンズは交換するものでは無い、出来ないと患者さんに説明しているでしょう。 公衆電話と同じで、公衆電話が無ければ連絡取れないのであきらめてくださいということでしょう。
眼内レンズ(IOL)を固定する水晶体嚢は通常ですと数週間で濁ります。IOLと癒着してIOLは摘出不能になります。 後発白内障で光路が濁りますので、YAGレーザーで後嚢に穴を開けることが必要になります。白内障をした直後のクリアな視力は少しずつ失われる原因はひとつはこれでしょう。
自分が患者なら嫌です。どうにかしてほしいと思うと思います。

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術後3ヶ月程度時点での写真(すべて、患者様から画像使用を許可いただいています。)
現状でこれを予防することは一つを除いてほぼ不可能です。

現在自分が知る限り、後発白内障を予防できるのは、人工水晶体嚢の移植です。
今のところ、非常に経過が良好です(*^_^*)。自分がもし手術を受けるなら、絶対、必ず、移植したいと思えるデバイスです。すばらしいデバイスです。時代は大きく変わると思います。水晶体嚢拡張リング CTRではありませんよ。詳しくは、人工水晶体嚢の私よブログお読みください。

ということで、白内障手術の問題点 後発白内障でした(*^_^*)。

「野口三太朗のブログ」2022.08.19より再掲
https://ameblo.jp/noguchi-ophthalmologist/

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記事監修者について

野口 三太朗

  • ASUCAアイクリニック 仙台マークワン 主任執刀医
  • 社会医療法人 三栄会 ツカザキ病院 眼科 医長
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医

2006年、東北大学医学部卒業。その後、東北大学医学部眼科学教室、ツカザキ病院、石巻赤十字病院眼科などで経験を積む。2021年に大阪大学大学院博士課程修了。2022年、宮城県仙台市に位置する「ASUCAアイクリニック」の主任執刀医を務める。専門分野は白内障手術・網膜硝子体手術。
数万件に上る執刀経験を持ち、海外からの情報をいち早く取り入れ、治療に活かしている。世界初、日本発という臨床研究を多く手がけ、最新技術の導入に努める。
日本眼科手術学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本白内障学会ほかの各会員。医学博士。

免責事項本記事は教育・情報提供を目的としており、個別の医療相談や診断・治療の代替となるものではありません。眼科治療を検討される場合は、必ず眼科専門医にご相談ください。医学情報は日々更新されるため、最新情報の確認も重要です。