スパイラル型多焦点眼内レンズ「ギャラクシー」の注意点とデメリット
白内障手術で使用する多焦点眼内レンズ「ギャラクシー」について、良い面だけでなく注意すべき点も含めて解説します。もちろんギャラクシーは良いレンズではありますが。以下。
現状のモデルで日本人での使用ということになると、EDOF(Vivityなど)と同じカテゴリーでの選択となると思います。
重要なポイント
どんなに優秀なレンズでも、完璧なものは存在しません。
手術後の経過について
手術直後から1ヶ月頃までの症状
時期 | よくある症状 |
---|---|
手術直後~1週間 | 視界がスッキリしない / 遠くが見えにくい / 近視が残っている感じ |
1週間~1ヶ月 | 徐々に改善傾向 / 瞳孔の動きが回復 / 見え方が安定してくる |
なぜこのような症状が起こるの?
ギャラクシーレンズは、瞳孔(黒目の部分)の大きさや動きに影響を受けやすい構造になっています。
手術直後は瞳孔の動きがまだ完全に回復していないため、レンズの性能を十分に発揮できません。時間が経つにつれて瞳孔の動きが元に戻ると、見え方も改善していきます。
ギャラクシーレンズの特徴
近くの見え方 | ⚠️やや弱め(ただしVivityより良い) |
---|---|
夜間のグレア | ✅少ない(大きな利点)/td> |
適応期間 | ⚠️やや長め(1ヶ月程度) |
瞳孔への依存 | ⚠️高め |
特に注意が必要な方
細かい手作業をよくする方(手芸、時計修理など)、読書を長時間する方、できるだけ早く慣れたい方
ギャラクシーレンズが向いている方
夜間運転をよくする方、グレア(光のにじみ)を避けたい方、中距離の見え方を重視する方
他のレンズとの比較
レンズタイプ | 特徴 | 向いている方 |
---|---|---|
ギャラクシー | 夜間グレア少ない / 近くはVivityより良い / 適応に時間がかかる | 夜間運転重視 / グレアを避けたい方 |
Vivity(EDOF) | 中間距離が得意 / 近くはギャラクシーより劣る | パソコン作業重視 / 中間距離重視の方 |
従来の多焦点 | 近くもしっかり見える / グレアは多め | 読書・手作業重視 / グレアを我慢できる方 |
注意!
ギャラクシーレンズは、従来の「何でも見える多焦点レンズ」とは違います。
良い眼科医の選び方
⚠️ 注意すべき医師
- 「このレンズは何でも良く見えます」
- 「デメリットはありません」
- 「みんなこれを選んでいます」
- 「新しいレンズなので優れています」
✅ 信頼できる医師
- 生活スタイルを詳しく聞いてくれる
- メリット・デメリットを正直に説明する
- 術後の経過について現実的な見通しを示す
まとめ
覚えておきたいポイント
完璧なレンズはない | どのレンズにもメリット・デメリットがあります |
---|---|
自分の生活を考える | 何を一番重視するかを明確にしましょう |
医師選びが重要 | 豊富な知識のある眼科医を選びましょう |
ギャラクシーレンズが向いている方
- 夜間運転をよくする
- グレア(光のにじみ)を避けたい
- 近くの細かい作業はそれほどしない
- 適応期間が長くても大丈夫
白内障手術は人生に一度の大きな決断です。「良い」「悪い」だけでなく、自分に合っているかどうかで判断することが大切です。
●多焦点眼内レンズRayOne Galaxy レイワン・ギャラクシーについてはこちらのページをご覧ください。
●当院取扱い多焦点眼内レンズ・単焦点眼内レンズについてはこちらのページをご覧ください。
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免責事項本記事は教育・情報提供を目的としており、個別の医療相談や診断・治療の代替となるものではありません。眼科治療を検討される場合は、必ず眼科専門医にご相談ください。医学情報は日々更新されるため、最新情報の確認も重要です。