Add-on(アドオン)眼内レンズ
addon intraocular lens
白内障手術後の新たな選択
Add onレンズは、過去に白内障手術を受けた眼に対し、近視・遠視・乱視の改善、または多焦点眼内レンズと同様の効果を持たせ、老眼の矯正を可能にします。
Add-onレンズとは?
眼内レンズが既に挿入された眼に2枚目の眼内レンズを追加挿入する方法です。白内障手術後はいつでも追加挿入が可能です。
新たなオプションとして、白内障術後の近方視力、遠方視力の改善、並びに乱視と老眼の矯正が可能になります。
■こんな方にオススメ
- 白内障手術後も老眼鏡を手放せない方へ
- 白内障手術後の視力に満足されていない方へ
- 白内障手術後に乱視でお困りの方へ
レンズの種類
裸眼視力を向上 Add-on度数微調整用・Add-on乱視矯正用
白内障手術後に残存する遠視・近視・乱視といった屈折異常を矯正して裸眼視力を向上させる“追加挿入専用の眼内レンズ”です。
従来から白内障手術単独では、精度の高い度数調整が不可能なため、もともと乱視が強い人などでは手術後も眼鏡やコンタクトレンズでの矯正が不可欠でした。近年になって乱視用矯正の眼内レンズも登場しましたが、過去に白内障手術を受けている場合に「眼内レンズの入替」をおこなうのはとても困難でリスクも高いため、レーシックで度数調整をおこなうことが一般的でした。
しかしながら、Add-on眼内レンズの登場で、手術時間も3~4分程度で回復も早く、ドライアイなどのリスクもないため、患者さまへの負担がより少なくなりました。度数微調整用/乱視矯正用ともに、「有害光線をカットして眩しさを低減する着色レンズ」、「もともと着色眼内レンズが入っている眼に適した透明レンズ」の両方が選択できます。
単焦点レンズ眼専用のAdd-on多焦点眼内レンズ
白内障手術で“単焦点眼内レンズ”が入っている眼に“多焦点眼内レンズの機能を付加する” 追加挿入専用の眼内レンズです。
過去に白内障手術を受けている場合は「眼内レンズの入替」をおこなうのは困難でリスクも伴いましたが、このレンズの登場で最初から“多焦点眼内レンズ”を入れたのと同等以上の状態にすることができるようになりました。
水晶体嚢内に多焦点眼内レンズを挿入する場合に比べ、毛様溝にレンズを固定するため水晶体嚢の収縮に伴うレンズの中心偏位をおこしにくい、レンズの摘出・交換がしやすいというメリットがあります。先に通常の単焦点眼内レンズだけ入れておき、あとでレンズを追加挿入することで、「患者さん自身に両方の見え方を実体験してもらいやすい」「見え方に慣れない場合は元に戻せる(戻しやすい)」という利点もあります。
中心部のみに回折型の累進的な加入度数(+3.5D)が入るタイプなので、暗所での遠方視力が良い、ハログレアが少ない、中間距離の視力が良いといった特徴があり、他社製品の多焦点眼内レンズと比べても良い臨床成績が得られています。
(Journal of Cataract & Refractive Surgery Volume12 P2136-2143 Georg Gerten, MD George et al)
Add-On Lens(Camellens)
キャメルレンズは、イタリアのローマにあるSOLEKO社が開発したレンズです。単焦点、単焦点乱視用、遠近両用、遠近両用乱視用と様々な矯正が可能となります。特に単焦点眼内レンズが入っている眼に対して、遠近両用キャメルレンズを挿入して頂くことにより、術後に眼鏡がなくても遠方や近方がある程度見ることが可能となります。注文からレンズが日本に届くまでに約3~5週間の時間がかかります。
※遠近両用モデルは、遠方から40~50cm前後まで連続して見えるEDOF型になります。
※すでに挿入されている眼内レンズの状態にもよるためすべての患者様に挿入が可能ではありません。また、厚生労働省の認可がまだのため、完全自由診療のレンズとなります。
Add-On Lens(1stQ)
ドイツの1stQ GmbH社製のAdd onレンズは、4つの支持部で固定するため、下図のように毛様溝のサイズに柔軟に対応し、回転しづらいので、矯正した効果が減少する可能性は少ないです。
■AddOn refractive(アドオンリフラクティブ)
近視・遠視の矯正を目的としています。
■AddOn toric(アドオントーリック)
乱視のある近視・ 遠視の矯正が目的です。
■AddOn progressive(アドオンプログレッシブ)
近視、遠視の矯正に加え、近方視力の改善を目的としています。
1stQ Add onレンズに使われている材質は、通常の白内障手術に使用されている眼内レンズと同じ材質でできており、生体適合性と安定性はメーカーによるテスト済みです。1stQ Add onレンズはヨーロッパで多く使用されており、良好な成績を示しています。
※すでに挿入されている眼内レンズの状態にもよるためすべての患者様に挿入が可能ではありません。また、厚生労働省の認可がまだのため、完全自由診療のレンズとなります。
SULCOFLEX TORIFOCAL
サルコフレックス トリフォーカルは、3焦点の追加型回折型多焦点眼内レンズです。単焦点眼内レンズの上から屈折矯正が可能な三焦点眼内レンズです。遠方・中間(75cm)・手前(37.5cm)の3箇所にピントを配分しており、手元の視力が良好に出ることが特徴です。光量のロスは11%で、光量配分は、遠方52%、中間22%、手元26%です。瞳孔径の影響も受けにくく、コントラスト感度も高いレンズですが、ハロー・グレアがあります。
■光の分布
Sulcoflex Trifocalは、瞳孔径に左右されない見え方を提供するように、遠方、中間、近方へ光が配分されています。暗所でより光エネルギー配分を高め遠用の見え方やコントラスト感度が良好になるようなデザイン設計がされています。
■追加型眼内レンズの構造
通常の白内障手術でインプラントされた単焦点眼内レンズの上から挿入される眼内レンズです。お互いの眼内レンズ同士が接触するリスクはなく、欧州では20年以上使用されている実績のある手術になります。
人工虹彩 Artificial-Iris
ドイツのHumanOptics社にて開発された人工虹彩になります。
先天性ならびに後天性の無虹彩・虹彩破損に対して、カスタムメイドにより、出来る限り実際の虹彩に似た人工の虹彩を移植することが可能となります。
米国FDAならびに、ヨーロッパCE認可を得ており、長年多数の症例実績があります。人工虹彩の挿入は、2.2mm前後の小さな切開創から可能です。
ドイツメーカーの工場にてカスタムメイドになります為、製品のお取り寄せには3~5週間前後の期間がかかります。