まぶたの手術
eyelid surgery
麦粒腫・霰粒腫の手術
まぶたの腫れや腫瘤は俗に「めばちこ」「ものもらい」「めいぼ」などと呼ばれています。
麦粒腫は、眼瞼の一部が化膿して、腫れたり痛んだりするものです。
霰粒腫は、眼瞼の中に分泌物が溜まり小さな固い腫瘤(しゅりゅう)ができるもので、痛みはありませんが、化膿すると麦粒腫と同じように腫れたり痛んだりします。
もし、化膿して赤く腫れて痛みを伴う場合は、抗菌剤の点眼や眼軟膏での治療が必要です。症状の激しいときは内服薬(抗生物質,消炎剤など)で炎症を抑えます。痛みが強いときは冷やすのもよいでしょう。
膿(うみ)がたまって腫れが強い場合には、切開して膿(うみ)をだす必要があります。点眼麻酔などをして注射針やメスで小さく切開して膿(うみ)を出します。早ければ数日間で治癒しますが、こじらせてしまうと、しこりが残ってしまうことがあります。残った腫瘤が大きな場合は瞼を切開して切除します。
症例
【症例1】麦粒腫切開術 | ||
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上眼瞼にできた麦粒腫。 |
小さく切開して膿を排出して点眼と内服で治療します。 |
4日後。腫れと痛みは軽快。 |
【症例2】霰粒腫摘出術 | ||
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上眼瞼にできた霰粒腫。 |
メスで切開して腫瘤を摘出。(霰粒腫摘出術) |
1週間後。腫瘤と腫れは消失。 |
【症例3】霰粒腫穿刺と眼瞼マッサージでの治療 | |
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小さな霰粒腫。あまり大きくない場合は切らずに針で突いて眼瞼のマッサージと点眼治療で経過をみます。 |
1ヶ月後。 腫瘤は消失。 |
【症例4】瞼板切除術(巨大霰粒腫摘出) | ||
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下眼瞼にできた霰粒腫。 |
3週間後。 |
2ヶ月後。 |
眼瞼内反症・逆まつげの手術
まぶたが内側に向いていると睫毛が目の表面に当たることで、異物感、まぶしさ、目脂が出るなどの症状が現れます。手術によりまぶたや睫毛の向きを戻し、症状を改善することができます。加齢による内反症や若年者の逆まつげなど、病態や重症度によって手術方法が異なります。
【症例1】眼瞼内反症手術(切開法) | |
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下眼瞼内反症。 |
1週間後。 |
【症例2】眼瞼内反症手術(切開法) | |
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下眼瞼内反症。 |
1週間後。 |
眼瞼下垂症・眼瞼皮膚弛緩症の手術
年齢と共に上まぶたを引きあげる筋肉が劣化したり、上まぶたの皮膚がたるんだりすると、視野を遮って見えにくくなるだけでなく、無理にまぶたをあけようとすることで疲労感が強くなったりします。
こういった症状がある場合、眼瞼下垂症手術により症状を改善することが可能です。
【症例1】眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転術) |
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加齢性の眼瞼下垂。 |
楽に目を開けることができるようになり肩凝りや眼精疲労も解消しました。 |
【症例2】眼瞼下垂症手術(皮膚切除+二重まぶた作成) |
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眼瞼皮膚弛緩症。 |
目にかかる皮膚がなくなって視界が広がり、睫毛の向きも改善している。 |