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IOL計算式の包括的解説

  1. IOL度数計算の基本原理
  2. IOL計算式の歴史的発展
  3. 特殊な眼のためのIOL計算式
  4. トーリックIOL計算式
  5. 最新の技術動向と将来展望
  6. パラメータの略語説明
  7. リファレンス

1. IOL度数計算の基本原理

眼内レンズ(IOL)計算式は、白内障手術で水晶体を人工レンズに置換する際、術後に望ましい屈折値を得るために必要なレンズパワーを算出するものです[1]。眼の屈折力は主に角膜屈折力、前房深度、水晶体屈折力、眼軸長により決定されます。白内障手術では、水晶体がIOLに置き換わりますが、角膜屈折力と眼軸長は変化しないと仮定します[2]。

IOL計算の重要なパラメーターには以下があります。

  • 眼軸長(AL: Axial Length)
  • 角膜屈折力(K: Keratometry)
  • 前房深度(ACD: Anterior Chamber Depth)
  • 水晶体厚(LT: Lens Thickness)
  • 有効レンズ位置(ELP: Effective Lens Position)

特に重要なのは「有効レンズ位置(ELP)」で、白内障手術後のIOLの位置を予測するパラメーターです。各計算式はELPの予測方法に大きな違いがあり、これが精度の差に影響します[2]。

2. IOL計算式の歴史的発展

2.1 第1世代計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
1967 Fyodorov Formula Fyodorov S.N. 最初の理論式。角膜曲率半径と眼軸長を用いた単純な理論計算。 AL, K, 固定ACD 歴史的計算式 ~300 [1]
1975 Binkhorst Formula Binkhorst R.D. 理論計算式。修正Fyodorov式とも呼ばれる。前房深度を固定値として使用。 AL, K, 固定ACD 歴史的計算式 ~650 [2]
1980 SRK I Formula Sanders D.R., et al. 初の回帰分析式。A定数、角膜曲率、眼軸長を用いた単純な線形回帰式。 AL, K, A定数 歴史的計算式 ~1100 [4]

Fyodorov式は1967年に開発された初めてのIOL計算式で、幾何光学の模型眼に基づいた理論式でした[1,3]。当時は主に虹彩支持IOLを対象としていました。その後、後房IOL時代を迎え、IOL定数(A定数)の概念を取り入れたBinkhorst式やSRK式が第1世代計算式として登場しました[2,4]。
SRK式は P = A – 0.9K – 2.5L(P:IOL度数、A:A定数、K:角膜屈折力、L:眼軸長)という単純な式ですが、術後前房深度が考慮されていないため、長眼軸眼では近視化、短眼軸眼では遠視化の傾向がありました[4,7]。

2.2 第2世代計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
1981 Hoffer Formula Hoffer K.J. 理論式。前房深度を予測するためにACD定数を導入。 AL, K, ACD定数 歴史的計算式 ~550 [5]
1983 SRK II Formula Sanders D.R., et al. SRK Iの改良版。眼軸長による補正係数を導入。 AL, K, A定数, 眼軸長補正 歴史的計算式 ~1400 [7]
1985 Binkhorst II Formula Binkhorst R.D. Binkhorst式の改良版。ACD定数を導入。 AL, K, ACD定数, レンズタイプ 歴史的計算式 ~450 [8]

第2世代計算式は眼軸長に応じてA定数を補正する改良がなされました。SRK II式では眼軸長を5群に分け、段階的な補正を加えましたが、それでも長眼軸眼・短眼軸眼における予測精度は十分ではありませんでした[7]。

2.3 第3世代計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
1988 Holladay 1 Formula Holladay J.T. 理論式。手術後の前房深度予測のためにサージョンファクター(SF)を導入。 AL, K, SF ASCRS Calculator ~1600 [9]
1988 Hoffer Q Formula Hoffer K.J. 理論式。短眼軸長での精度向上。ACD予測に非線形関係を導入。 AL, K, pACD ASCRS Calculator ~1500 [10]
1990 SRK/T Formula Retzlaff J., et al. 理論式と回帰式のハイブリッド。角膜高と理論的眼内レンズ位置を予測。 AL, K, A定数, r ASCRS Calculator ~1800 [11]

第3世代計算式では、角膜屈折力も考慮してELPを予測するよう改良され、短眼軸眼や長眼軸眼においてもIOL度数予測精度が大きく向上しました[9,10,11]。特にSRK/T式は術後成績の良さから世界的に広く普及し、現在でも多くの施設で使用されています[11]。
Holladay 1式はELPの予測にsurgeon factor(SF)という術者による経験値を使用する理論式です[9]。Hoffer Q式も理論式で、ELPの予測にpersonal anterior chamber depth(personal ACD)という経験値を代入し、他の計算式と比較して短眼軸長眼における予測性が比較的良好です[10]。

2.4 第4世代以降の計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
1993 Holladay 2 Formula Holladay J.T. 7変数を考慮した複雑な理論式。 AL, K, ACD, LT, WW, 屈折値, 年齢 Holladay IOL Consultant ~1100 [12]
1995 Haigis Formula Haigis W. 3つの定数(a0, a1, a2)を使用した理論式。光学生物測定に適合。 AL, ACD, 3つの定数 ASCRS Calculator ~1300 [13]
1999 Olsen Formula Olsen T. C定数を導入した理論式。厚さと屈折率を考慮した5部分眼モデル。 AL, K, ACD, LT, C定数, 屈折率 PhacoOptics ~750 [15]
2003 Ray Tracing Method Preussner P.R., et al. 光線追跡技術を用いた光学シミュレーション。非球面IOLに特に有効。 AL, 前/後面K値, ACD, LT, 屈折率 OKULIX ~650 [17]
2004 Barrett Universal II Formula Barrett G.D. 理論式。複数の変数と非線形関係を用いた精密な予測。 AL, K, ACD, LT, 後面K値 APACRS Calculator ~900 [18]
2009 Hill-RBF Method Hill W.E. 人工知能と機械学習を用いた新しいアプローチ。データ駆動型手法。 AL, K, ACD, LT, WW, 性別, 屈折値 他 Hill-RBF Calculator ~650 [20]
2016 Kane Formula Kane J.X. 理論式と人工知能のハイブリッド。幅広い眼軸長での高い精度。 AL, K, ACD, LT, 後面K値, 性別 他 Kane Formula ~700 [22]

第4世代以降の計算式では、さらに多くの変数を考慮した精密な計算が特徴です。
Holladay II式は7つのパラメータ(角膜曲率、眼軸長、前房深度、水晶体厚、角膜径(white-to-white)、術前屈折値、年齢)を計算に用います[12]。
Haigis式ではELPをA定数、術前前房深度、眼軸長を用いた重回帰式から算出します[13]。User Group for Laser Interference Biometry(ULIB)でA定数が最適化されていましたが、Haigisの引退に伴って現在は更新が停止しています。
近年では特にBarrett Universal II式とHill-RBF式の有用性が報告されています[18,20]。Barrett Universal II式はガウス原理に基づいた近軸光線による厚肉レンズ計算式で、角膜後面形状を反映した前眼部と眼球形状を反映した後眼部の2つの球体からなる光学的モデルを使用します[18]。
Hill-RBF式は人工知能の応用である放射基底関数(Radial Basis Function: RBF)を用いた計算式で、術前生体計測データと術後の等価球面度数を学習し、最適なIOL度数を出力します[20]。実際のIOL度数誤差が少なくなるように症例数を増加させて継続的に学習を行うモデルです。
Kane式は光学理論と人工知能を組み合わせた計算式で、眼軸長、角膜屈折力、前房深度以外に性別も考慮し、オプションとして水晶体厚と中心角膜厚も利用します[22]。円錐角膜眼における精度向上が期待されています。

3. 特殊な眼のためのIOL計算式

3.1 屈折矯正手術後眼用計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
1999 Clinical History Method Holladay J.T. 角膜屈折矯正手術前後の角膜屈折力の変化に基づく方法。 術前K値, 術前屈折値, 術後屈折値 ASCRS Calculator ~520 [37]
2003 Aramberri Double-K Method Aramberri J. 術前K値で前房深度を計算し、術後K値で屈折力を計算する二段階法。 術前K値, 術後K値, AL, ACD ASCRS Calculator ~480 [38]
2007 Haigis-L Formula Haigis W. Haigis式をベースに、レーシック後眼用の回帰式を追加。 AL, ACD, a0, a1, a2, 補正係数 ASCRS Calculator ~560 [40]
2009 Barrett True-K Formula Barrett G.D. 角膜屈折矯正手術後の患者に特化した計算式。履歴あり/なしの両方に対応。 AL, K, 術前K推定値, ACD, LT APACRS Calculator ~520 [41]
2015 Barrett True-K No History Formula Barrett G.D. 術前データなしでも使用可能なBarrett True-Kの改良版。 AL, 術後K値, ACD, LT, OCT測定値 APACRS Calculator ~450 [44]
2021 Kane Post-Refractive Formula Kane J.X. 人工知能を活用したレーシック後眼用計算式。履歴なしでも高精度。 AL, 術後K値, ACD, LT, 後面K値 他 Kane Formula ~230 [46]

LASIK(レーザー角膜屈折矯正手術)や放射状角膜切開術(RK)を受けた眼では、角膜換算屈折率1.3375が当てはまらなくなり角膜全屈折力測定が不正確となるため、特別な計算式が必要になります[37,38]。
Barrett True-K式は厚肉光学を用いたBarrett Universal II式が元になっており、独自のlens factor(LF)を使用します[41]。Haigis-L式は角膜屈折力を用いず、眼軸長と術前前房深度の重回帰式からELPを予測し、屈折矯正手術前のデータが不要という利点があります[40]。
ASCRS(American Society of Cataract and Refractive Surgery)やAPACRS(Asia Pacific Association of Cataract & Refractive Surgeons)のウェブサイトでは、各種のIOL計算式が無料で利用可能です。Post-refractive IOL calculatorから適切な項目を選択してデータを入力すると、数種類の計算式の結果が表示されます。表示結果の平均値~中央値を参照して度数を決定するのが良いとされています。

3.2 円錐角膜および不正乱視眼の計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
2008 Total Keratometry Method Wang L., et al. 角膜前後面の実測トポグラフィーデータを使用。円錐角膜の不規則性に対応。 角膜トポグラフィー, AL, ACD 専用トポグラファーで利用可能 ~280 [47]
2014 Ray Tracing for KC Method Savini G., et al. 円錐角膜眼に特化した光線追跡法。不正角膜の光学的影響を細かく計算。 角膜トポグラフィー, AL, ACD, LT, 屈折率 OKULIX ~320 [49]
2017 Barrett KC Formula Barrett G.D. 円錐角膜用に修正したBarrett式。不正乱視の重症度に応じて調整。 AL, K, ACD, LT, トポグラフィー, 円錐化指数角膜トポグラフィー, AL, ACD, LT, 屈折率 APACRS Calculator ~250 [51]
2019 Kane Keratoconus Formula Kane J.X. 人工知能技術を活用した円錐角膜専用計算式。通常のKane Formulaを円錐角膜眼に最適化。 AL, K, ACD, LT, 円錐角膜指数, トポグラフィーデータ Kane Formula ~210 [74]

円錐角膜や不正乱視眼では角膜の変形により、通常の計算式では精度が低下します。これらの特殊な眼のためには、角膜前後面の実測値を使用した計算式や、光線追跡法、人工知能を活用した計算式が開発されています[47,49,51,74]。

3.3 放射状角膜切開術後眼と角膜移植後眼の計算式

放射状角膜切開術(RK)後眼と角膜移植後眼も、通常の計算式では対応できない特殊な症例です。

放射状角膜切開術後眼の計算式
発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
2004 RK Double-K Method Aramberri J. 術前K値でELPを計算し、術後K値で屈折力を計算する二段階法 術前推定K値, 術後K値, AL ASCRS Calculator ~410 [57]
2012 Barrett True-K RK Formula Barrett G.D. RK後眼用に特化したBarrett True-K修正版 AL, K, 術前K推定値, ACD, LT, RK切開数 APACRS Calculator ~320 [59]
角膜移植後眼の計算式
発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
2014 Ray Tracing for Grafts Method Preussner P.R. 角膜移植眼の不規則乱視を考慮した光線追跡法 前後面角膜トポグラフィー, AL, ACD, LT, 屈折率 OKULIX [65]
2017 Total Keratometry PKP Method Savini G., et al. 前後面角膜測定値と角膜厚マップを統合 OCT/Scheimpflug前後面K値, 角膜厚マップ, AL 専用トポグラファーで利用可能 [66]

4. トーリックIOL計算式

トーリックIOLは角膜乱視を矯正するための特殊な眼内レンズで、通常のIOL計算式とは別の計算式が必要になります。

4.1 トーリック度数計算式の基本

トーリック度数計算式(トーリックカリキュレーター)は、推奨されるトーリックIOLの円柱度数、固定すべきトーリック軸の方向、予測される術後残余乱視の量と方向を計算します[3]。

計算に必要なパラメータは、

  • 術前の強・弱主経線の角膜屈折力(または曲率半径)とその角度
  • 手術による惹起乱視(surgically induced astigmatism: SIA)

SIAは術者ごとの値であり、計算方法には倍角座標ベクトルの平均値を求める方法、中央値を求める方法、倍角座標ベクトルの重心であるセントロイド値を求める方法があります。SIAの過大評価は矯正精度を低下させる可能性があるため、現在はセントロイド値が採用される傾向にあります[3]。

4.2 主要なトーリックIOL計算式

発表年 計算式名 開発者 特徴 使用パラメータ オンライン計算機 引用数(概算) 出典
1998 Holladay Toric IOL Formula Holladay J.T. 初期のトーリックIOL計算式。前部角膜乱視のみを考慮。 AL, K, 角膜乱視値, SF Holladay IOL Consultant ~450 [28]
2010 Barrett Toric Calculator Barrett G.D. 後部角膜乱視も考慮したトーリックIOL計算。術後乱視の予測精度が高い。 AL, K, ACD, LT, 後部角膜乱視値 APACRS Calculator ~600 [29]
2013 Abulafia-Koch Method Abulafia A., Koch D.D. 後部角膜乱視予測のための回帰ベース手法。トーリックIOLの選択と軸位置決定に有用。 前部角膜乱視, 経験則に基づく補正 ASCRS Calculator ~420 [30]
2015 Alpins Method Alpins N. ベクトル分析に基づく乱視矯正法。術後残存乱視の最小化に焦点。 角膜乱視, 屈折乱視, 手術誘発乱視 ASSORT Surgical ~380 [31]
2018 Baylor Toric Nomogram Koch D.D., et al. トーリックIOLの軸決定と度数選択に使用される臨床ノモグラム。 前部角膜乱視, 角膜直径, IOL球面度数 ASCRS Calculator ~330 [33]
2020 Barrett Toric Calculator II Barrett G.D. Barrett Universal II式をベースとした最新のトーリック計算式。 AL, K, ACD, LT, 前部/後部角膜乱視, 術前屈折値 APACRS Calculator ~350 [35]

当初、トーリックIOLを使用した白内障手術において、倒乱視眼では低矯正に、直乱視眼では過矯正になる傾向が問題となりました。これはケラトメータで測定できない角膜後面乱視が原因であることが明らかになり、それに対応した計算式が開発されました[30,33]。
Baylor nomogramは角膜後面乱視を考慮していなかった第1世代の計算式を単純修正したもので、トーリックIOLの適応を倒乱視では0.4 Dから、直乱視では1.7 Dからになるようシフトさせています[33]。
Barrett Toric式では角膜後面乱視を含む角膜全屈折を数学的モデルで構築することで角膜後面乱視を考慮しています[29]。Abulafia-Koch回帰式は術後自覚乱視から作成した回帰式に基づき、角膜後面乱視を考慮したトーリック度数選択を行います[30]。
最新のswept source OCTを用いた生体計測装置では角膜全屈折力(total keratometry: TK)の測定が可能となり、Barrett TK Toricでは角膜後面乱視の予測値ではなく実測値を使用して計算を行います[35]。
Kane式はトーリック度数計算も可能で、眼軸長、角膜屈折力、前房深度、性別を考慮し、オプションとして水晶体厚、中心角膜厚も使用します。

5. 最新の技術動向と将来展望

IOL計算式の分野は急速に発展しており、以下のような傾向が見られます。

  1. 人工知能の活用:Hill-RBF式やKane式など、データ駆動型の機械学習アプローチが増加しています。これらは従来の理論式よりも多様な眼の形状に対応できる可能性があります。
  2. 高精度生体計測装置の普及:OCTやswept source技術による高精度な角膜形状解析や眼内構造測定が可能になり、計算精度の向上に寄与しています。
  3. 角膜後面乱視の考慮:従来は測定できなかった角膜後面の形状も測定・考慮することで、特にトーリックIOL計算の精度が向上しています。
  4. オンライン計算ツールの普及:ASCRSやAPACRSなどのウェブサイトで複数の計算式を一度に利用できるようになり、臨床現場での利便性が向上しています。
  5. 個別化医療への対応:患者ごとの眼の特性を細かく考慮した個別化された計算方法の開発が進んでいます。

6. パラメータの略語説明

  • AL: Axial Length(眼軸長)
  • K: Keratometry(角膜曲率)
  • ACD: Anterior Chamber Depth(前房深度)
  • PL: Predicted Lens position(予測レンズ位置)
  • r: 角膜曲率半径
  • LT: Lens Thickness(水晶体厚)
  • WW: White-to-White(角膜直径)
  • CT: Corneal Thickness(角膜厚)
  • SF: Surgeon Factor(手術医係数)
  • pACD: personalized ACD(個別化前房深度)
  • ELP: Effective Lens Position(有効レンズ位置)
  • PL: Predicted Lens position(予測レンズ位置)
  • KC: Keratoconus(円錐角膜)
  • RK: Radial Keratotomy(放射状角膜切開術)
  • PKP: Penetrating Keratoplasty(全層角膜移植)
  • DMEK: Descemet Membrane Endothelial Keratoplasty(デスメ膜内皮角膜移植)
  • DSAEK: Descemet Stripping Automated Endothelial Keratoplasty(デスメ膜剥離内皮角膜移植)

7. リファレンス

通常眼計算式のリファレンス
[1] Fyodorov SN, Kolinko AI. Estimation of optical power of the intraocular lens. Vestn Oftalmol. 1967;80(4):27-31.
[2] Binkhorst RD. The optical design of intraocular lens implants. Ophthalmic Surg. 1975;6(3):17-31.
[3] Colenbrander A. Calculation of the power of an iris clip lens for distant vision. Br J Ophthalmol. 1978;61(12):735-740.
[4] Sanders DR, Kraff MC. Improvement of intraocular lens power calculation using empirical data. J Am Intraocul Implant Soc. 1980;6(3):263-267.
[5] Hoffer KJ. Intraocular lens calculation: the problem of the short eye. Ophthalmic Surg. 1981;12(4):269-272.
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トーリックIOL計算式のリファレンス
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レーシック後眼計算式のリファレンス
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円錐角膜および不正乱視眼の計算式のリファレンス
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放射状角膜切開術後および角膜移植後の計算式のリファレンス
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追加リファレンス
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●眼内レンズ度数計算について詳しくは、眼内レンズ度数計算についてのページをご覧ください。

ASUCAアイクリニック 仙台マークワンは、眼内レンズ手術、硝子体手術、目の周りのまぶたなどを治療する手術専門クリニックです。
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記事監修者について

野口 三太朗

  • ASUCAアイクリニック 仙台マークワン 主任執刀医
  • 社会医療法人 三栄会 ツカザキ病院 眼科 医長
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医

2006年、東北大学医学部卒業。その後、東北大学医学部眼科学教室、ツカザキ病院、石巻赤十字病院眼科などで経験を積む。2021年に大阪大学大学院博士課程修了。2022年、宮城県仙台市に位置する「ASUCAアイクリニック」の主任執刀医を務める。専門分野は白内障手術・網膜硝子体手術。
数万件に上る執刀経験を持ち、海外からの情報をいち早く取り入れ、治療に活かしている。世界初、日本発という臨床研究を多く手がけ、最新技術の導入に努める。
日本眼科手術学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本白内障学会ほかの各会員。医学博士。

免責事項本記事は教育・情報提供を目的としており、個別の医療相談や診断・治療の代替となるものではありません。眼科治療を検討される場合は、必ず眼科専門医にご相談ください。医学情報は日々更新されるため、最新情報の確認も重要です。