Acriva Trinova Pro アクリバ トリノバ プロ
基本情報
メーカー | 開発製造元:VSY Biotechnology GmbH(ドイツ) 製造販売(輸入)元:わかもと製薬株式会社 (2025年) |
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厚生労働省認可 | 2024年 |
種類 | 多焦点眼内レンズ |
トーリック | あり |

メーカー情報
構造&焦点 - 回折型
3焦点
∞ ・ 80cm ・ 40cm- エネルギー配分
- 遠 37% 中 29% 近 34%
光学ロス 7%- 特徴
- 2017年に回折構造に独自技術を応用した世界初の正弦波回折構造を開発/製品化し、欧州で発売開始、その後、中間・近方の加入度数が改良され、2024年に厚生労働省認可された3焦点眼内レンズ。
正弦波回折構造により光エネルギー透過率が高く、異常光視現象(ハロー・グレア)の軽減が期待されるタイプ。- 暗所ハローグレア
- 少なめ
- 選定療養
- ○
アクリバトリノバProは、世界初の独自技術による正弦波回折がもたらすなめならか回折構造により、網膜への光エネルギー透過率を高め、異常光視現象の軽減が期待され、快活な術後ライフに貢献する新しい3焦点眼内レンズです。
◆アクリバトリノバPro 主な製品プロファイル
◆正弦波回折構造
【アクリバトリノバProの回折格子のイメージ図】
- 回折格子の先端の鋭角部分に丸みをもたせ、なめらかに変化する構造です。
- 各リッジの外側部分は近方焦点に、内側部分は遠方焦点に、表面全体は中間用焦点をつかさどります。
- 遠方・中間・近方への光配分ができるだけ重なり合わないように工夫されています。
◆光エネルギー配分
アクリバトリノバProは、正弦波回折構造に伴う光分配により、光損失を抑え(光学ロス=7%)、遠方視力を維持しながら、近方および中間焦点に効果的かつ効率的な光エネルギーを分配するよう設計されています。
◆焦点深度
国内治験におけるアクリバトリノバProの焦点深度(術後6か月、N=54、平均値±標準偏差)は、+1.5~-2.5Dの範囲で小数視力0.6以上となり、遠方から近方まで一峰性で落ち込みの無い見え方が期待できることが示されました。
◆眼鏡依存度
国内治験におけるアクリバトリノバProの患者様アンケート結果による術後12か月での眼鏡依存度について、 遠方・中間・近方のいずれにおいても[常に使用]の割合が術前より軽減されたことが示されました。
Toric乱視用
2025年秋発売予定実臨床、自験例
正弦波回折格子の多焦点眼内レンズである。11本程度の回折リングで三焦点を実現しているため、明るい可能性がある。
正弦波の回折格子ということより、製造ムラもやや発生しにくいだろう。視力は、従来ある同系レンズや、他社のレンズも含めて、近方はやや弱くなる傾向にあるが、50cmまでの遠、中距離の視力は多焦点の中では1,2を争う視力を提供する可能性がある。グレアは販売当初ほぼ出ないということを公表していたが、おそらくはそこそこは出ると思われる。しかし、運転ができないなどの程度にはなりにくい。選定療養の数ある多焦点レンズの中で、独自の視機能特性を表現しており、バッティングしにくくある一定の需要はあるとかんがえられる。また、強度近視への度数を選定療養で作ったことは大きなインパクトである。メリット - 遠方から50cmまでの視力は非常に良好
- グレアがややマイルド
- 度数製造範囲がとても広い。特に強度近視への対応が可能となった
- デフォーカスが一峯性である
- 提供視機能がユニークで選定療養ではある一定の需要がある
デメリット - 近方がよわい
- 親水性アクリルである
- 後発白内障が早い
- トーリックマークが大きすぎる
- 純粋インジェクターが使いにくい
本ページに記載された臨床成績は、野口医師の実臨床経験および実験データに基づくものです。手術の結果には個人差があり、すべての患者様に同様の結果が得られることを保証するものではありません。実際の適応や予想される結果については、診察時に詳しくご説明いたします。
- 回折型