Finevision HP(POD F GF) ファインビジョンHP
基本情報
メーカー | BVI (ベルギー) |
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発売年 | 2010年 |
厚生労働省認可 | 2022年 |
種類 | 多焦点眼内レンズ |
トーリック | なし |

メーカー情報
構造&焦点 - 回折型
3焦点
∞・70cm・35cm- エネルギー配分
- 遠42% 中15% 近29%
光学ロス 14%- 特徴
- 2010年に欧州で発売され、2022年に厚生労働省認可された3焦点眼内レンズ。3焦点構造で、近方を重視したタイプ
欧州でトップシェア 40%ベルギー BVI製。国内在庫あり- 暗所ハローグレア
- やや少なめ
- 選定療養
- ○
ファインビジョンは、ヨーロッパを中心に使用されている3焦点眼内レンズです。
小柄な体型の日本人にも近方がより見やすくデザインされてます。眼鏡を使用せず、より快適に過ごすことが期待できます。
疎水性素材のFINEVISIONHPは、独自のFINEテクノロジーにより、遠方・中間・近方において連続的に良好な視力を提供(1)し、眼鏡依存度の軽減が期待できます。
今回、ファインビジョンHPが選定療養の対象になりました。◆自然な光エネルギー配分
独自のアポダイゼーションにより、 遠方視に割り当てられる光エネルギーの割合は瞳孔径が拡大するにつれて増加します。
瞳孔が大きくなる暗いところでは、まぶしさを軽減させるため光エネルギーを遠用に配分されるようにしています。近くを見る時は瞳孔が小さくなるので、光エネルギーを近用に多く配分されるようにしています。◆幅広い焦点深度を実現
国内臨床試験において、 FINEVISION HPは—3.0Dから+0.5Dまでのデフォーカスで小数視力1.0以上の良好な視力が 得られました。
◆眼鏡からの解放
国内臨床試験において、 FINEVISION HPをインプラントした患者の91.3%(1)が、 眼鏡を装用していないと回答しました。
◆さらなる工夫
◆POD EYEから更に構造改善
POD EYE 、Finevision HP(POD F GF)は基本構造は同じはずですが、Finevision HP(POD F GF)はハプティクスジャンクション部分を強化するマイナー改変が行われています。
これは公には公表されていませんが、野口医師のIOL比較試験にてこれを明らかにしています。実臨床、自験例
市販された初めての三焦点眼内レンズである。(開発に最初に成功したのは他社でったが市販されず。)すべての三焦点レンズの基本となる構造である。
三焦点IOLの最も基本となる構造を持つ、中間(1.75D)、遠方(3.5D)が倍の距離にあり、2次回折光のロスを近方に回して、トータルの光ロスを少なくするという理論のもと作成されている。基本二種類の回折格子からなり、中間(1.75D)を作る回折格子は0次が遠方(0D)、1次が中間(1.75D)で、2次(3.5D)となる。従来であれば2次回折光はロスということになっていたが、もう一つの回折が0次(0D)と1次(3.5D)にも焦点を持つため2次回折光の3.5Dが1次回折光の3.5Dと重なり貢献することができるのである。
近年では疎水性アクリル素材を用いたPodF GFが登場している。PodF GFのほうが嚢内安定性がよく視力などが安定して出やすい印象である。
- 遠方は3mm瞳孔で最大45%となり、近方は瞳孔1.8mmで最大38%程度になる。それ位以上の瞳孔では30%以下の近方エネルギーとなる。
- 1.75Dの2次をコントロールし、光量としてカウントできるため、二焦点の19%ロスから14%ロスに改善させることに成功している。二焦点IOLと比べ、大きな副症状、コントラストの悪化を発生させずに、中間距離での視力改善が可能となっている。ダブルCループであるため、4点固定で利ながら、嚢収縮に対しても、柔軟に適応しやすい。
メリット - 1m 視力0.8
- 0.7m~0.4m視力 0.8~0.7を実現
- ハロー強度は中。他三焦点よりもすくない
- 4ハプティクス(アイレット+)
- レンズ混濁対策マテリアル
- ほか三焦点よりも、100~70cm視力が良好
- POD EYEから更に構造改善
デメリット - 国内ではトーリックの販売がない
- 強度近視の方適応のレンズがない
- Glareはほんの少し他三焦点よりも強め
- レンズ長径が11.4mmとやや短い
- 純正インジェクターはイマイチ
- 回折型