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RayOne Galaxyレイワン・ギャラクシー

基本情報

メーカー Rayner社 (イギリス)
発売年 2024年
種類 多焦点眼内レンズ
トーリック あり

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※実臨床、自験例は臨床結果を元にした野口三太朗医師独自の情報です。

メーカー情報

人工知能(AI) の力を借りて設計された Rayner 社の RayOne Galaxy は、連続した全視野範囲の IOL としてリリースされた。回折格子を用いていない世界初の螺旋光学設計を特徴としている。

Rayner社は、第42回欧州白内障・屈折手術学会(ESCRS 2024 バルセロナ)で、RayOne Galaxy連続フルレンジ視野スパイラル眼内レンズ(IOL)を発表した。
レイナーとハロルド・リドレー卿が1949年に世界初のIOLを発売してから75年後の記念すべき年に発売されるレイワン・ギャラクシーは、ブラジルの外科医João Lyra博士と共同で開発されたとのこと。過去の臨床成績より、患者感想を人工知能で分析しIOLデザインに反映したとのこと。
実は過去某社にて、シングルスパイラルのIOL光学デザインは随分昔に開発されていたが、それのEDOFのバージョンのように見える。中心を遠方、中心にスパイラル状に複数の遠中近を織り交ぜ、グレアの認知を抑制している点はユニークである。加入量はデザインにより自在であるが、絵だけから見ると若干、日本人には近方が足りない印象であるが、実際の臨床成績を求める必要がある。

RayOne Galaxy(レイワンギャラクシー)は、イギリスのRAYNER INTRAOCULAR LENSES社とブラジルのJoão Marcelo Lyra医学博士が共同で人工知能(AI) を用いて開発した眼内レンズで、白内障手術後または老視治療のための水晶体摘出後の嚢内に挿入するシングルピース型マルチフォーカル眼内レンズです。

光学部は螺旋形状によって遠方から近方まで連続した見え方を提供し、グレア(光のにじみ)・ハロ(光の輪状散乱)・スターバースト(光の放射状散乱)などの異常光視症の発生が少ない。

RayOne Galaxyは厚生労働省の認可を受けていません(自費診療)が、2024年7月にヨーロッパCEマークを取得し、ヨーロッパで販売しています。また、乱視を矯正できるトーリックレンズもあります。

図 メーカー提供デフォーカス

正しいかどうかは要検討
RayOne Galaxyは、光のにじみが少なく、enhanced monofocal(単焦点レンズに球面収差を応用して焦点深度を広げる機能を追加)レンズのように異常光視症が最小となることが期待されます。

実臨床、自験例

以下超短期成績、少数例の成績より

メリット・デメリット

●メリット
  • グレアが少ない
  • プリロードシステム
  • 必要切開創が小さい
  • EDOF like
●デメリット
  • レフズレ
  • 定数の不確定
  • 近方弱め
  • グレアを感じる可能性あり